「離してっ!」 ドンッ 総悟の胸を押して、後ろへ走り出す。 校舎の中の人が通らない階段へ体をまるませて座った。 私は何であんな行動したのかな…。 総悟のあの悔しそうな顔が、切なそうな顔がまだ頭に残ってる…。 アイツは何なんだ…!? いきなり教室に来て、私連れ出して、何がしたかったんだ…!? 私のこの心臓の音は、何でこんなに大きいんだ…!? 誰が後ろにいるのを感じた。 「……。総…悟?」 「残念」 この声は、私が憧れている、あの人の声だった。 「土方サン…」 いつの間にか、私の声は涙声になっていた。 「アイツ…どう思う?」 「えっ…?」 「総悟だよ。アイツめちゃくちゃじゃん?ハルカの気持ちも一緒にめちゃくちゃになっちゃったんじゃないかなぁ…?」 何も返せない私を見て、土方サンは続けて言う。 「アイツはやめとけ」 「…!!」 「アイツ昔からめちゃめちゃなんだよ、ハルカと一緒にいてもハルカをいろいろ困らせるのが落ちだと俺は思うんだよね…。」 「そんな……」 「だから、アイツはやめて、……俺んとこに…」 私は自然と手をのばしてた。 涙を流して土方サンの腕の中に入り込む。 私はどっちのほうが温もりを感じた?この涙の本当の気持ちは? 分からない。 抱きしめられるこの気持ちも、流した涙の気持ちも、感じるこの温もりも…分からない。 ただ何故か分かるのは、悲しかったと言うこと。それだけだった…。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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