1/5ページ目 「ハヤ太君♪」 「何ですか、瀬川さん」 「報告書書くの、手伝って」 白皇学院のとある教室では、最近はよく見かける光景が広がっていた。 「花菱さん達はどうしたんですか」 「美希ちゃんも理沙ちんも私を置いて帰っちゃった」 「あー・・・、またサボりですか」 「うん」 「仕方ないですね・・・手伝いますよ」 ハヤテが言った途端、泉は満面の笑みを浮かべた。 そして、報告書を開く。 まだ何も書かれておらず、真っ白である。 「じゃ、書こっか♪」 「遅いわねー・・・」 学院内に聳え立つ時計塔の内部にある、生徒会室。 ヒナギクは書類を片っ端から裁きながら、泉が報告書を持ってくるのを待っていた。 「何やってるのかしら・・・」 中々来ないために、だんだんと機嫌が悪くなっていく。 そして。 「遅い!」 ヒナギクは机をバンっと叩き、立ち上がった。 と、そこへ。 「ヒナちゃん、報告書持ってき・・・たよ・・・?」 「・・・」 ヒナギクの様子を見て固まるその人物は。 「泉・・・、遅いわよっ!」 「えっとえっと・・・」 その剣幕にどうすればいいか分からず、泉は隣にいた少年に視線を向けた。 その少年ーハヤテは、何とも言えない表情で。 「・・・こんにちわ、ヒナギクさん」 「泉・・・、またハヤテ君に・・・」 「だって・・・美希ちゃんも理沙ちんも帰っちゃって・・・。書くことなくて、ハヤ太君に手伝ってもらったの」 泉の言葉を聞いたヒナギクは、すまなさそうな表情をする。 そして、ため息をついた。 「ごめんね、ハヤテ君。いつも泉が手伝わせて・・・。あ、折角だから、紅茶でも飲んでいって?」 「ありがとうございます」 「今入れるから待ってて。・・・あ、泉も紅茶飲む?」 それまでずっと固まっていた泉に視線を向け、先ほどまでの様子は何処へやら、笑顔で尋ねるヒナギク。 その様子に泉はほっとしたように笑顔を浮かべて。 「うん、飲む♪」 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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