2/6ページ目 「あ、ヒナさん。ちょっと前にハヤテ君にあったんで久しぶりに話してたんですよ」 「途中から話題が無くて困ってましたけどね」 「どうしようって思ってたんです」 苦笑するハヤテと歩。 二人にとって、今ヒナギクと会えたのは嬉しかった。 そんな二人を見て、ヒナギクはふと微笑んだ。 「あ、そういえば歩」 「何ですか、ヒナさん」 「そろそろあの時期だなーって」 「・・・ああ、なるほど。そういえばそんな時期ですね」 話が分かっているのはこの二人だけで、ハヤテには分かっておらず、話についていけてなかった。 「ということは、ヒナさんと初めて会った日からもうすぐ一年なんですね」 「そうね〜。あの時、学院のSPに捕まってたっけ」 「そういえばそうでしたね」 思い出して苦笑する少女達。 そう、すぐそこに年に一度のイベント、【バレンタイン】が近づいてきていた。 「歩は今年も渡すの?」 「ええ。ヒナさんはどうなんですか?」 「えっ?うーん・・・そうね、渡すわ。・・・一応あげるって約束したし・・・」 「・・・?」 後半はボソッと呟く様に言った為、歩には聞き取れなかった。 一瞬悩んだあと、歩は。 「ヒナさん、私負けませんからね?」 「私だって負けないわよ?」 「・・・あの・・・、何の話をしてるんですか?」 「「内緒♪」」 置いてけぼりにされるハヤテ。 ちょっとみじめだ・・・まぁ、イベントがイベントの為、仕方ないと言えばそうだけれど。 と、そこへ第三者の声が。 「何の勝負事をしてるんだ?」 「へっ?」 三人が声のした方に振り向くと、そこには何処か楽しそうな表情をしている、よく見知った三人の少女がいた。 「あなたたち、何でこんな所に?」 「たまたま通りかかったんだ」 「そしたら、何か負けないとか聞こえてきたから」 「何かと思って声をかけてみた」 相変わらず息ぴったりな三人。 ヒナギクは思わずため息をついた。 「久しぶりだねー、歩ちゃん♪」 「で、何の話をしてたんだ?」 「・・・歩、答えなくていいわよ」 「えぇー・・・」 泉は不満一杯だった。 その横で理沙はつまらなさそうにしており、美希はしばらく考え込んでいたが、ふと何かに気づいたかのようにヒナギクを見た。 「ヒナ。・・・もしかしてあれか?ちょうどそんな季節だし」 「・・・そうよ」 「なるほど。それで勝ち負けか。という事は・・・彼にあげるのか」 ちらりとハヤテの方を見ながら耳打ちする美希。 聞く事を諦めた泉と理沙は、いつの間にかハヤテをいじって楽しんでいた。 「しかしヒナ・・・今年も多そうね」 「・・・あまり考えたくないわね・・・」 「多そう・・・ってヒナさん・・・そんなにあげ」 「違うわよっ!!貰うほうよっ!何勘違いしてるのよ!」 「えっ?っていうか、普通はあげるほうでは?」 「そうなんだけど。ヒナは人気だから毎年たくさんの女子から渡されるのよ」 「何でかしら・・・私、女の子らしくしてるのに」 以前と同じく陰謀だの何だのと呟くヒナギクがそこにいた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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