ハヤテ小説

たまにはハメを外してもいいですか?
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11月10日。
その日、雪路は朝からずっとハイテンションだった。

「いつもにまして元気だね・・・、桂ちゃん」
「ま、誕生日だしな」
「つい最近まで忘れていたらしいが」

そう、この日は雪路の誕生日だったからだ。
もっとも、理沙の言うように、雪路自身はつい最近まで自分の誕生日を忘れていたが。



ここで話は数日前に遡る。
桂家リビング。

「そういえばもうすぐね、お姉ちゃんの誕生日」
「10日だったわね」
「・・・え?」

珍しく家に帰っていた雪路は、ヒナと義母の言葉を聞いてポカンとする。
何が何だかよく分かっていない様子である。

「忘れたの?11月10日はお姉ちゃんの誕生日でしょ?」
「・・・そういえばそうだっけ」

妹の誕生日はしっかり覚えているくせに、自分の誕生日は本気で忘れていた雪路であった。

「それくらい、覚えておきなさいよ・・・」

溜息を突かれる。
明らかに呆られていた。




・・・とまあ、こんな事があったのだった。

「でも、雪路の歳で誕生日って・・・」
「あまり嬉しくなさそうな・・・」

美希たちならともかく、雪路の場合はむしろこのままがよさそうな感じだろう。
だが、雪路はものすごく嬉しそうだった
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