・あらすじ 鉄砲は達人、女好きは日本一。 スケールの大きい戦後武士のうちでも、とりわけて異彩を放つ雑賀孫市。藤吉郎との奇妙な友情を経つつ、紀州雑賀衆の頭として鉄砲の腕にもの言わせ、無敵の信長に堂々と『尻啖わせた』痛快さ。 天衣無縫の男、孫市の一生を描く。 ・感想 前から読んでみたかった一冊です。 某ゲームのおかげですっかり女好きなイメージが定着していた彼。 この孫市も無類の女好きで、ああやっぱりそうなんだと思って解説を読んでみると、実はそんな資料はどこにも無いというようなことが書いてありました。 びっくりしました。 あれだけ女好き!ってやつなのに、史実にはないと。 でもま、しかし、孫市のいた南国の気風はそういうふうだったらしく、あながち嘘でもないようですが。 ただの好色家だったら興ざめですが、この孫市、軍師です。 それもあの信長をほうほうの体で逃げ帰らせたほどの。 鉄砲も上手い。 鳥を二羽一度に撃ち落とすのなんて朝飯前です。 しかも、女は口説くべきものであって、犯すべきものではない、というのが信条。 いいですよね。 快男児然としてます。 雑賀の村人もこの若様が大好きらしく、孫市が城へ帰還するときには後を追う人が一里で千人を越えたとか。 なんかよくわかりませんが凄い人気です。 しかしその人気も威光も僧の前では地に落ちてしまいます。 この当時、親鸞を祖とする浄土真宗が農民の間に深く浸透していたらしく、その教えでは地上の階級は一切無いので、勿論若君の孫市もいっかいの百姓と同じ扱いになるわけです。 この新宗教は武装宗教団体で、教えをもとに人を操り信長と激しく戦います。 孫市は無信者だったのですが、いろいろな事情のためこの宗教を代表して戦うことになります。 その戦闘場面が息つく間も無い鉄砲の嵐、孫市の勇姿、知略を尽くした戦いで、もうなんというかどきどきしました。 面白くて。 ほんと、合戦がこんなに面白く感じたのは始めてでした。 司馬遼太郎の本は登場人物が、むしょうに愛でたくなるように出来てるなぁと思いました。 藤吉郎も株が上がったし。 またいつか読み直したい本ですな。 【2009.5/18】 [≫start] [―] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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