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ファイル肩甲骨は翼のなごり(デイヴィッド・アーモンド著)

・あらすじ
引っ越してきたばかりの家。その今にも倒壊しそうなガレージでマイケルは彼を見つける。ほこりまみれで痩せ衰え、髪や肩にはアオバエの死骸が散らばっている。
彼は一体何?独特な透明感で綴られる、少年と命の物語。

・感想
タイトル買い、かつジャケ買いした本です。あんまり本でそういうことはしないんですが、(ハズレが怖いから)今回はそうさせる魅力が十分にありました。

刮目すべきは表紙。
なんかいろいろどきっとするんですね、これ。(といっても画像がないから分かんないですね)
申し訳程度の薄い布を纏った、碧の瞳をもつ等身大の(ちょっとマネキンぽい)繊細な人形が、白い壁をバックに片膝立てて座っている構図を思い浮かべて下さい。
(あ、人形は男性です。)
ほら、神秘的でないですか。
この雰囲気にノックアウトでしたねー(古)。

当然この人形が「彼」なんだろうなーとアオリを読みながら思ってたのですが、普通に違いました。まさか「彼」が人間だったとは。そのことにまず驚いた後、どんどん物語に吸い込まれていきました。
何て言うか、奇妙に心地よい感じ。雰囲気が独特なのでそう感じるのか、話自体がそうなのかは分かりませんが、とにかく、今までにない種類の心地よさでした。
切ないのに面白い、みたいな。
読んだらわかります、これは。

神秘的で少しほの暗い感じを求める人にオススメ。




【2009.9/26】

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